初代介助犬ニッキーと2代目介助犬アルファとの、ささやかにしあわせな日々。
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ちょっとだけの希望
「すみません…」と電車の中で、横にいた女性に声をかけられた。ニッキーのことを聞かれると思っていたら、その人の質問は、ある意味とっても普通。「**駅のホームから上に出るエレベーターはありますか?」
 その人は電車の乗り換え時間が気になっていたようだ。エレベーターがあるか、位置がどこかは大事なポイントになる。近くにいた私が「絶対にエレベーターを使う人」だと気づいて聞いてみたのだろう。
 私は「ホームを降りてこっちに行くとありますよ」と即答。スロープとエレベーターと車椅子対応トイレだけはお任せあれ。
 昔々私が子供だった頃は、ひそひそと指差され、「かわいそうだから、見ちゃいけないよ!」なんて言われたものだ。今でも障害を持つ人には声がかけづらいのか、私は人から時間を聞かれたり、道を聞かれたりすることが殆どない。声をかけられる時は「大変ですね、お手伝いしましょうか?」か「お利口な犬ですね、なんて名前ですか?」、およびそのバリエーション限定。
 ノーマルに声をかけられて、珍しく誰かの役に立つことが出来たことも、「車椅子の人はかわいそう」ではなく「車椅子の人はエレベーターの場所を知っている」というポジティブな? 理由でためらわずに尋ねてくれたことも、ちょっと嬉しかった。

 この後、JRに乗り換える時に、忙しいからと無線連絡もしてもらえずに延々待たされた挙句、「車椅子の人だって、自分ひとりで電車に乗れる人もいるんだから、急ぐんならそうすればいいでしょう」と駅員さんに突き放された。
 それはショック、というより切れそうになったけれど、それならと階段の下で通りがかる人を呼びとめて手伝ってもらった。あっという間に若い人達が集まり、ホームにたどり着き、無事に電車に乗ることが出来た。

 健常者がシルバーシートに座り、障害者が困っていても見て見ぬふりをして、何か頼まれると迷惑そうな顔をする、と言った人がいた。私はそうは思わない。少なくとも昔に比べれば、障害を持った人を「普通に」扱う傾向が、少しずつでも広がっているんじゃないかと、ちょっとだけ希望を持っている。
 今までもこれからも、ちょっとだけでも世の中を信用しないとやっていけないから、無理にでも希望を持つ。
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